木には永遠の生命が宿る、という考えが世界中にある。
命はそこからやって来て、その樹に帰って行くという考えも
出てくる。
だけど、世界樹ほど、大げさなものでなくても、
身近にある木が、冬に枯れて、春に芽吹く、
そこに永遠の生命を宿しているのでは、
という予感みたいなものは、誰でも感じると思う。
「園芸家12か月」というカレル・チャペックの本や
「庭仕事の愉しみ」というヘルマン・ヘッセの本は、
この植物の生命との、気の長い奮闘だと言える。
命の息吹きに触れている、という感覚が
散歩や園芸の愉しみの中に、確かにある。